2010年11月11日木曜日

愛犬リキの思い出ー登山

ソフトバンクのCMの立役者、北海道犬のカイくん。
すっかりソフトバンクCMでお馴染みになりました。
カイくんをテレビCMでみる度に、昔飼っていた我が家の愛犬『リキ』が脳裏に甦ってくる。

我が家の愛犬リキは、北海道犬ではなく、紀州犬で、狩猟犬として知られている。
リキは、山登りが大好き。
自宅からほど近い帆柱山に連れて行くと、すでに登山ルートを把握しているリキは『綱を早く外して』と言わんばかりに、綱を噛み左右に振る。
綱を外してあげると、尻尾を思い切り振って、山道を颯爽と駆け上がり、飼い主が見当たらなくなると、もと来た道を戻ってきては、飼い主が近付いてくるまで横道にそれて、モグラの住処らしきところを掘り起こしてはニオイを嗅いだりしている。

眺めのいい場所まで上り詰めると、丁度お昼頃になり、お弁当を食べる。
リキにはリキのお弁当がちゃんと用意されている。
お弁当を食べ終わると、リキの大好きなキャラメル『エクレア』が待っている。
リキは、『エクレア』が大好物だった。
私達家族は味見程度で、毎回リキがほぼ独占してしまうのだ。

そして、下山するルートは、途中山道から車道に移ることになる。
そこで私達が駆け足で、車道を降りようとすると、
リキは、うれしそうにどんどん追いかけてきて私達を追い抜くのだ。
リキの表情は、それこそ蔓延の笑みなのだ。とても懐かしい思い出。

あの頃はよく家族皆で山登りを楽しんだ。
ときに、愛犬と登山出来るというのも、登山の一つの楽しみであった。

山登りの良さは、自然の空気を思い切り吸い込みながら木々や風や太陽の光を身体全体で味わい、いい汗をかきながら、山頂を目指す。
山頂に近付くに連れて、自分という存在は、いつしか自然の一部として、そして一体感を感じさせてくれるのだ。
そして、その中に佇んでいると、本当にちっぽけな存在なんだと、改めて気付かされることになる。まさしく自然と一体化したような感覚。
幾度も登りつめた山。
今は亡きリキの魂の記憶にもこの眺めはきっと焼き付いていることだと思う。

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